ニコライ バーグマン 表参道 カフェ彩る花、花、花
手掛けるのはフラワーアーティスト
花々の彩りに満ちた表参道のカフェ、ニコライ バーグマン ノムに出かけます。東京メトロ表参道駅の最寄り出口から、徒歩2分くらいです。
ニコライ バーグマンさんはデンマーク出身のフラワーアーティスト。日本に拠点を構えて、国内外で10を超える店舗を展開しています。表参道(住所は南青山5丁目)のショップがフラッグシップで、東京では六本木や有楽町、新宿、東京以外では京都(フォーシーズンズホテル京都内)、神戸、福岡などに店舗があります。
店の入り口。
店内に入ります。コンクリート打ちっ放しの建物で、天井が高く、シンプルで無駄を排した空間です。
店内はおよそ半分が花の販売スペース、残る半分がカフェのスペースです。花はプリザーブドフラワーと生花の両方があります。扱っている商品の数としては、プリザーブドフラワー8~9割に生花1~2割といった印象です。
ニコライ バーグマンといえば、やはりフラワーボックス。12月ということもあって、クリスマス仕様の商品が多かったです。ここで売られているものの半分くらいがフラワーボックスです。
赤が目に鮮やかです。
プリザーブドフラワーの値段は大きさによりますが、8,000円~30,000円くらい。120,000円という高額のものもありました。
白い花を基調としたもの。
色の配置、組み合わせが絶妙です。
ボックス部分は黒一色で、nicolai bergmannの文字が入ったシンプルなつくり。ゆえに、花が引き立ちます。
切り株に花が盛られたものは110,000円。
花を使わない緑を中心としたもの。松ぼっくりがアクセントで利いています。
こちらは生花のフラワーボックス。やはり、プリザーブドフラワーより色が鮮明で、価格は安めです。
こちらは白の花が中心の生花のボックス。
ニコライ バーグマンさんの作品を写したポストカードも売られています。
カウンターでは、スタッフが箱に生花を詰めています。
美しき花のテーブル
ここからカフェスペースの話です。
われわれが訪れたのは、土曜の14時ごろ。満席だったので、店員さんに名前を伝えて、待ちました。待ちに入る際は、花が埋め込まれているテーブルか、普通のテーブルか、どちらがいいか聞かれます。われわれは花のテーブルを希望しました。店員さんに「待ち時間は30分~1時間」と言われ、実際に待ったのは30分強でした。写真の奥、壁に近い側が花のテーブルで、手前側が普通のテーブルになります。
さて、これが花のテーブルです。草花がテーブルの全面に敷き詰められ、上から透明なガラスの板が置かれています。中身は定期的に入れ替えられているようで、これは12月ということでクリスマスバージョンということでしょう。
別角度から。こんなテーブル、見たことがありません。
ニコライ バーグマン ノムの席数は、食べログには27席と書かれていますが、実際はもう少し多めです。花のテーブルは2人掛けで11脚あり、これで22人。ほかに2人が座れるソファ席が1つ、8人くらいが座れるテーブル(写真手前)が1脚、屋外にもテーブルがいくつかあります。すべて合わせると、屋内だけで30~35人、屋外まで含めれば40人くらいになるのではないかと思います。
ニコライ バーグマン ノムは、セルフサービスタイプのカフェです。店員は注文を取りに来ません。席についたら、カウンターに行きましょう。ただし、注文したものは、店員が運んできてくれます。
カウンターの向かいに設けられた棚には、デンマークの紅茶葉A.C.パークスが置かれていました。
A.C.パークスは北欧最古の紅茶専門店で、デンマーク王室御用達の紅茶ブランドなのだそうです。
カウンターのケースには、チョコレートムースやフルーツタルトなどが並びます。
ベーグル、パニーニ。
真ん中のケースは、アップルクランブルチーズケーキ。右はドリームケーキ。ドリームケーキは、デンマークで最も有名なケーキらしく、上の層にはココナッツが入っています。その名称は、食べた人が夢見心地になることに由来するとか。
ココナッツマカロン、クランベリークッキー、チョコレートケーキなど。
カウンターに置かれているメニュー。
メニュー右側。
さて、注文した品です。まずはカプチーノ。600円。ラテアートが施されています。
オーガニックコーヒー。420円。耐熱のダブルウォールグラスで、冷めにくくなっています。
チョコレートケーキ。600円。
スモーブロー。1,300円。スモーブローは、デンマークのオープンサンドイッチ。デンマーク語でスモーはバター、ブローはパンを意味するそうです。スモークサーモンとタマゴが載ったもの、細かく刻んだリンゴやチキンが載ったものの2種1組で、ビネガーのドレッシングがかかったサラダも付いています。
想像以上のフードクオリティー
ごちそうさまでした。ニコライ バーグマン ノムでの飲食、楽しめました。ここは、やはり美しい花をめでながら、コーヒーや軽食を味わえるのが一番いい点でしょう。客の90%が10代後半~30代前半の女子といった印象で、「かわいい」という声がそこかしこで飛び交っていました。実際にそうだと思います。
せっかく訪れたなら、花のテーブルに座られることをお勧めします。テーブルの種類を選ばない方が早く座れるでしょうが、花のテーブルはこのカフェを象徴するもののひとつで、少し待ち時間が長くなったとしても、その価値はあるのではないかと思います。
食事に関しては、本業がフラワーショップなので、それほど期待していたわけではありませんでしたが、見事に裏切られました。副業で出しているレベルのものではありません。クオリティーは高いです。チョコレートケーキは、有名どころのパティスリーにはさすがに劣るものの、それでもカカオのコクをきちんと味わえました。スモーブローは穀物の粒が見えるパンが香ばしく、スモークサーモンのしょっぱさ、リンゴの甘さがうまく対になっていて、実に美味でした。一流ホテルのアフタヌーンティーのセイボリーで出しても、遜色ない出来映えです。
見てよし、味わってよし、加えて南青山という場所もよし。三拍子そろったカフェだと思います。