書く書く しかじか

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ドバイ デザート サファリ 心躍る砂漠の疾走 美しき無の荒野 ラクダ乗りも体験 ドバイ旅行記 11

 砂漠を4WD車で疾走するオプショナルツアーのデザート サファリに参加します。ファルコンショーを観賞できたり、キャンプサイトラクダの背に乗ることができたり、盛りだくさんのツアーです。

 

早朝出発のモーニング サファリに参加

 われわれは、オプショナルツアー専門会社VELTRAのツアーに申し込みました。同社が提供しているドバイのデザートサファリは、未明に出発して日の出を見るツアーから、午後出発でサンセットを見て砂漠でディナーを楽しむものまで、数種類あります。われわれは、モーニングデザートサファリという早朝出発のツアーを選びました。

 

 ホテル出発は午前5時45分。その後、別のホテルに寄って日本人客2人を乗せて、計4人の一行となりました。目指す砂漠は、ドバイ中心部から南東の方向です。午前6時半ごろ、車内から日の出が正面に見えました。

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 ドバイ中心部から砂漠まで45分。少しずつ荒涼とした景色に変わっていきます。

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 周囲が完全に砂漠に変わると、道路上は巻き上げられた砂によって、まるで霧に包まれたように白くかすみます。視界が悪いので、あまりスピードは出せません。

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 砂漠の中の一本道を走っていたら突然、何の合図もなくハンドルが切られ、砂地に入っていきました。ここからいよいよデザート サファリ本番の始まりです。

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 このサファリが面白いのは、疾走する砂漠に起伏があるところです。大小さまざまな斜面の上り下りを繰り返し、下る際にはジェットコースターのフワッと浮く感覚に近いものを味わえました。車のスピードは、平らなところで時速100キロ超。スリルあふれるドライビングは5~10分くらい続きます。お尻が痛くなったり身の危険を感じるほどの揺れはありませんが、乗り物酔いする人は、酔い止めを飲んでおいた方が無難でしょう。

 

砂漠はビーチサンダルで

 激しい運転を楽しんだら、最初の目的地に到着。もっとも、砂以外に何もない場所です。アラビア砂漠。何という単純かつ、美しい景観なのでしょう。

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 砂の粒子はきめ細かく、素足で歩くと気持ちいいです。スニーカーで来ると、靴の内側が砂だらけになりますので、ビーチサンダルがベストでしょう。

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 地平線の先まで砂です。すごい世界です。このアラビア砂漠はUAEサウジアラビアなど8ヵ国にまたがり、その面積は233万平方キロメートルとされています。日本の国土(37万8,000平方キロメートル)の6.16倍もの広さになります。

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 小高い丘の上からサンドボーディングを楽しむこともできます。立って滑るなり、座って滑降するなり、乗り方は自由。無料です。

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 こんな不毛の大地にも生き物はいるのです。この足跡はトカゲでしょうか。

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 同じツアー会社の車がそろっています。

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 われわれが乗ってきた車。トヨタランドクルーザーです。ドバイの街を走っている車を見ると、日本車の割合がとても高いと感じます。

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最速の鳥ファルコンの羽ばたき

  ここではファルコン ショーも見ることができます。ファルコンは日本で言うハヤブサです。

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 ファルコンはUAEで重要な鳥とされています。砂漠の民ベドウィンが過酷な環境で生き抜くために、狩りで使っていたのがファルコンで、その歴史は数百年あるといいます。ファルコンは今もUAEのシンボルであり、その証拠に、全てのディルハム紙幣には偽造防止のため、ファルコンが透かしで入っています。

 

 腕にカバーをはめて、ファルコンを乗せることができます。頭や胸を撫でることもできます。表面はつやつやしていて美しく、触ると毛並みは固めですが、指が滑るようななめらかさがありました。ファルコンは鷲や鷹と同じ猛禽類とされてきましたが、日本鳥学会はDNA分析の結果を反映し、2013年に分類を「インコ、スズメの仲間」に変更したそうです。

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 目隠しを取ったファルコン。いよいよショーの始まりです。地面に紐が伸びているのが見えますが、先端に擬似餌が取り付けられています。これをトレーナーが空中で振り回し、飛び立ったファルコンに獲物だと思せて襲わせます。ファルコンは最速の鳥として知られ、獲物を狩る際の瞬間的なスピードは時速300キロを超えるとのことです。確かに急降下するスピードは速かったです。

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  ファルコンショーを見て、サンドボーディングを楽しみ、30分ほどしたら、次の目的地であるラクダがいるキャンプサイトへ向けて出発します。下の写真は、われわれが乗る車を運転するインド出身のJさん。出稼ぎでドバイに住み始めて16年。母国に妻子を残して仕送りを続けていると言い、帰国するのは年に1度だけだとか。とてもフランクで家族思いのナイスガイでした。

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2頭のラクダがお出迎え 

 10分ほど走って、キャンプサイトに到着。小屋が数棟並んでいます。

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 着いたらすぐに、ラクダに乗ります。2頭います。よく訓練されているようで、とてもおとなしいです。

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 ドバイでラクダと言うと、MERS(中東呼吸症候群)を心配される方もいるかもしれません。われわれもそうだったのでVELTRAに申し込む前に尋ねてみましたが、同社が扱っているラクダはすべて、ドバイ政府が行う3ヵ月ごとの定期検査を受け、病気に感染していないことを確認しているとのことです。それを知って、不安なく乗ることができました。

 

 ラクダのアップ写真。鼻と口の部分にはカバーが掛けられています。

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 ラクダに乗りました。地面から背まで約2メートルらしいので、自分の目線は3メートル弱でしょうか。なかなかの高さです。

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 ラクダは歩くごとに背の位置が上下に動くので、乗っている人も軽く上下に揺さぶられます。ゆっくり歩くので落ちそうになることは決してありませんが、乗り心地に関しては、それほど良くはないかもしれません。

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 別のグループが乗ったところを写したものです。2頭が隊列を組んで進みます。

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 出発したところから円を描くように歩いて、元の場所に戻ります。乗っている時間はそれほど長くなく、2、3分くらいでしょうか。

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 ラクダに乗り終わったら、この小屋でシーシャを体験します。シーシャとは、中東の水たばこのことです。

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  これがシーシャです。写真には写っていませんが、管の先に付いた吸い込み口から、煙を吸います。フルーティーな感じを伴った甘い香りで、いわゆる市販のたばこのにおいとは違いました。

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 アラビックコーヒー。写真には撮っていませんが、デーツも出してくれます。

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 シーシャを体験したら、朝食です。簡易なものですが、パンとジャムがあるので、お腹を満たすことはできるでしょう。

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 スクランブルエッグ。

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 ヨーグルトもありました。

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 ソフトドリンクと水もあるので、飲み物の心配はしなくて大丈夫です。

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 壷のようなものが集められています。「Souq」(スーク=アラビア語で市場のこと)と書かれているので、売り物なのでしょう。

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 朝食を軽く食べて、ホテルへ帰ります。途中、車中からラクダの飼育場が見えました。運転手のJさんいわく、ここのラクダの所有者は、ドバイ首長のシェイク・モハメドなのだとか。

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文句ないお値打ち価格 

 デザート サファリ、楽しめました。ホテルに戻ったのは午前11時前。出発してから所要約5時間でした。

 

 VELTRAのモーニング デザート サファリは、混載車で1人49USドル、われわれの旅行時のレートで5,580円でした。これはドバイのサービス料金の水準からして、かなり安いと感じました。ホテル送迎があって、砂漠という完全なる非日常の世界に連れて行ってもらえて、砂丘をアップダウンする運転を楽しむことができ、ファルコンショーを見ることができて、ラクダに乗ることができ、簡単な朝食まで付いての値段です。

 

 あと、素晴らしいと思ったのがキャンプ地のトイレです。周りに何もない砂漠のど真ん中にあって水洗トイレがあり、しかも見事なまでに清潔に保たれていました。どこにでもありそうな普通のトイレでこれほど驚かされたのは、初めてかもしれません。

 

 そんなこんなで、本当にいいツアーだったなと、振り返って実感しています。

 

 最後に、運転手へのチップに関して触れておきます。タクシー同様に、こうしたツアーであっても、チップの支払いはマナーになっています。半日ツアーだと、1人10~15ディルハムが相場とのことです。われわれは、Jさんに楽しませてもらったと感じたので、相応の額をお渡ししました。強制されるものでは決してありませんが、参加にあたって現金はきちんと用意しておきたいところです。

 

 さて、午後は7つ星ホテルのバージ アル アラブにアフタヌーンティーに出かけます。

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