書く書く しかじか

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バージ カリファ(ブルジュ ハリファ) 世界一の眺望 555メートルから望む「中東の奇跡」 チケット価格も常識外 ドバイ旅行記 7

    世界一高いビル、バージ カリファ(ブルジュ ハリファ)の展望台に向かいます。高さ828メートル。展望台は555メートルと452メートルの2カ所にあります。もちろん、展望台の高さも世界一です。どんな景色を楽しめるでしょうか。 ※ 2018年10月時点。1ディルハム(AED)=31円で計算。

 

入り口はドバイ モールの地下フロア

 ゴールド スーク、スパイス スーク、オールド スークの3大スークの観光を終えて、タクシーで向かいます。写真は車中から見たバージ カリファです。 ちなみに、バージ(Burj、ブルジュという表記も)はアラビア語で塔を意味し、カリファ(Khalifa、ハリファ表記も)はアブダビ首長兼UAE大統領ハリーファ・ビン・ザーイド・アール・ナヒヤーン氏の名前に由来します。

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 バージ カリファの企画開発にあたったのは、ドバイの政府系不動産ディベロッパー、エマール プロパティーズで、もともとはバージ ドバイと命名する予定でした。その方針が変更になったのは、2009年にドバイ政府がドバイ ショックと呼ばれる世界的な金融危機を引き起こしたことと関係しています。その際、窮地に陥ったドバイの政府系企業を救済するために、UAEのリーダーであるアブダビが100億ドルの金融支援を行いました。ドバイ政府は翌2010年に開業した世界一の高層ビルに、感謝の意を込めてアブダビ首長の名前を冠し、バージ カリファとしたのです。

 

 タクシーに乗って10分強でドバイ モールに到着。バージ カリファ展望台の入り口は、ドバイ モールのLGフロア(Low Ground、地下1階)にあります。

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 バージ カリファ展望台の入り口付近に着きました。フードホールの近くにあります。ここで列に並びます。天井から下がった案内板に表示がありますが、左側は452メートルの展望台(125、124階)のみ行けるチケットを持っている人、真ん中はこれからチケットを購入する人、右側は555メートルの展望台「At the TOP SKY」(148階)に行くことができるチケットを持っている人が並ぶ列です。

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チケットの価格差 最大4倍

 バージ カリファのチケットを、われわれは公式ホームページを通じて自分たちで予約しました。下の写真は公式ホームページです。バージ カリファの左側にある欄が展望台チケット、右側の欄はドバイ ファウンテンの淵に設けられたデッキを歩くツアーなどです。

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 バージカリファの展望台チケットは、555メートルと452メートルの展望台で価格が異なります。さらに、訪れる時間帯によっても価格が変わります。いくらぐらいするのか、見てみましょう。下の写真は、公式ホームページで、555メートルの展望台チケットを予約する際の画面です。

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  チケットは、午前9時半~午後6時の入場で525AED(約16,300円)、午後7時以降の入場では370AED(約11,500円)になります。世界一高い展望台とはいえ、すさまじく強気の価格設定です。

 

 午後7時以降のチケットが5,000円近く安くなっていますが、ドバイは東京のように、ビルや住宅が視界の限りに広がる大都会ではありません。中心部から少し離れれば砂漠が目に入るような街で、夜景はどうしても映えません。そのため、夜間は安くしているのだと思われます。また、4歳未満は無料ですが、大人と子どもは同じ料金を取られます。

 

 452メートルの展望台のみ行くことができるチケットも見てみましょう。

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 こちらの価格設定は、555メートルの展望台と少し異なります。午前8時半~午後3時と午後7時以降の入場は、大人(12歳以上)135AED(約4,200円)、子ども(4~12歳)100AED(約3,100円)。対して、午後3時半~午後6時半の入場は、大人210AED(約6,500円)、子ども170AED(約5,300円)と価格が上がります。これは、サンセットを展望台から見たいという人が多いためとみられます。ドバイは雨がほぼ降らない上に、空には雲もほとんどありませんので、美しいサンセットが見られる確率は、かなり高いものがあるはずです。

 

 ちなみに、東京スカイツリーは、450メートルの展望台まで行く際の料金が3,600円。バージ カリファの452メートル展望台と、それほど大きな料金差はありません。

 

  チケットは希望日の1ヵ月前になれば予約できます。それより早い時期の予約はできません。公式ホームページは日本語には対応していないので、不安がある方は、VELTRAなどの代理店を通じて予約したらいいと思います。予約を完了させるには、クレジットカードでの決済が必要です。

 

 それにしても、555メートルの展望台に行けるチケットと、452メートルの展望台チケットで、最大12,000円、4倍もの価格差が設けられているのは、驚きです。これには、一応の理由があるので、実際に展望台に行ってみることにしましょう。

 

 さて、公式ホームページを通じて自分で予約したら、下の写真のようなQRコード付きのメールが届きます(TRNoとQRコード部分は一部加工)。これを入場口でスタッフに提示すれば入場できます。

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 一方で、当日に現場で発券することもできます。われわれは旅の思い出を残したかったので、発券しました。当日券売り場の脇に、セルフサービスの発券機があります。画面をタッチして、予約時に受け取ったメールに記載してあるコンファメーション コード(Confirmation Code)などを入力して発券します。いずれにしても、このメールがないと入場できないので、スマホを持っていくなり、印刷して持っていくなりして、忘れないようにしましょう。

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 発券できました。555メートルの展望台 At the TOP SKYに行けるチケットです。描かれている花は、ヒガンバナ科ヒメノカリス。バージ カリファの外観は、米国の建築家エイドリアン・スミス氏が、ヒメノカリスにインスパイアされて設計したとのことです。

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 チケットのデザインは複数あります。こちらのチケットには、バージ カリファの建設において、ゾウ10万頭分に相当する重さのコンクリートが使われたという説明が書かれています。すごい数です。でも、ゾウと言っても、アフリカゾウアジアゾウでは体重が大きく異なり、かなりの誤差が出ると思いますが、どのゾウなのでしょう。

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 VR Experienceのチケット。VR Experienceに関しては、後ほど。

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555メートルの展望台は特別待遇

 では展望台に行ってみましょう。チケットを係員に渡すと、当日券売り場の近くに設けられた部屋に連れていかれました。待合室です。窓がなくて、やや殺風景です。555メートルの展望台に向かう人だけが、ここに集められます。

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 クッキーのようなお菓子が用意してあります。次の案内があるまで、食べながら待ちます。

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 アラビックコーヒーも飲ませてくれます。

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 待合室に入って10分程度で出発となりました。案内役のスタッフに引き連れられて、待合室にいた約20人がそろって展望台に向かいます。

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 入り口付近にあるバージ カリファの模型。

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 ドバイの街の歴史や、バージ カリファができた経緯などを紹介する映像を見ながら進みます。

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 輪っかの下からのぞいた先に見える部分が555メートルの展望台、ということです。

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 バージ カリファ建設当時の風景が紹介されています。今と違って、周囲に建物が見えません。わずか10年ほどで、急激な発展を遂げたことがよく分かります。写真には写っていませんが、案内役のスタッフが英語で説明しながら歩いてくれます。

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 展望台につながるエレベーターの前に着きました。待合室を出てからこのエレベーターまで、バージ カリファやドバイのイロハを学びながら、スムーズに進んできました。しかし、これは555メートルの展望台チケットを持っている人の特典の一つです。452メートルの展望台しか行けないチケットの人たちは、エレベーターに向けて列をつくっていました。待ち時間が発生していたと思われます。われわれは、ディズニーランドでいうファストパスを持っているような状態で、ストレスなく展望台までたどり着けました。452メートルの展望台チケットより、はるかに価格が高い理由は、ここにもあると感じました。

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 エレベーターのボタン。148階の展望台に向かいます。このエレベーターでは154階まで行けるようになっています。実際のバージ カリファの最上階は163階で、機械室になっています。

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  エレベーター内部では、周囲に世界各国の高層建築が映し出されます。これがなかなか見ものです。エレベーターの上昇に合わせて、エンパイア ステート ビル(ニューヨーク、381メートル)、ペトロナス ツインタワー(マレーシア・クアラルンプール、452メートル)、台北101(台湾、509メートル)、CNタワー(カナダ・トロント、553メートル)などを追い抜いていきます。

 ただ、エレベーターの実際の高度と、映像に出てくる高層ビルの高さは、リンクはしていないようです。CNタワーを高さで超えた後になって、案内役の人が「私たちは今、地上456メートルにいます」とアナウンスしているので(動画の最後の部分)。ちなみに、この高層ビルを追い抜いていく映像は、555メートルの展望台に向かうエレベーターでのみ使っているようです。You Tubeで検索すると見ることができますが、452メートルの展望台に行くエレベーターは全く別の映像を用いており、青を基調としたイルミネーションで空間内を彩っています。

 

 映像が終わって、148階に到着です。

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世界一の眺めにため息

 ついに着きました、148階のAt the TOP SKYです。エレベーターの前には大きなソファとテーブルが置かれて、くつろげるようになっています。展望台というより、こじゃれたラウンジのような雰囲気です。

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  スタッフがジュースを配って回ります。もちろん無料です。555メートルの展望台のみの特典です。

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 マカロンやデーツなどのスイーツ類も。こちらも、555メートルの展望台のみにあるサービスです。

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 外を見てみましょう。いやはや、すごい景色です。これが世界一、555メートルの展望台からの眺めです。高層建築が集合しているところは、ドバイ・インターナショナル・ファイナンシャル・センター(DIFC)と呼ばれる地区で、バージ カリファの北側になります。200~300メートル超の高さを誇るビルが並んでいるのですが、それさえ低く見えてしまいます。写真の手前には、幹線道が交わる巨大なジャンクション。街の中心部にこれほどのジャンクションがある都市は、珍しい気がします。

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 DIFCを拡大してみます。どの高層ビルも外観に個性があります。

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 さらに写真を拡大してみます。この全身赤い服をまとった女性の壁面広告、すさまじいと思いませんか。カナダに本社を置くALDOというシューズメーカーの広告なのですが、とんでもない大きさです。

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 この巨大広告が施されたビルは、エミレーツ グランド ホテルが入居するAngsana Suites Towerで、高さが221メートルあります。そこで、写真に定規を当てて広告の大きさを計算してみたら、なんと天地の長さが120メートルあると分かりました。さらに、女性の頭から足先までを測ってみたら、ちょうど100メートルでした。きりのいい数字が出たので、おそらく意図して作られたサイズでしょう。こんな信じがたい巨大広告が存在するなんて、やはりドバイは規格外です。

 

 窓のそばには1人掛けのソファがいくつか置いてあります。

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 西側を見ると、開発中の埋め立て地が視界に入ります。

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 南西側の景色。こちらも高層ビルが並んでいます。まだ高層建築が建つ土地が余ってそうに見えるところが、ニューヨークや西新宿との決定的な違いでしょう。この先、どこまで発展していくのでしょう。想像がつきません。

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 展望台には屋外デッキがあります。回転ドアを抜けて、出てみることにします。

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  屋外デッキは板張りで、周囲は4メートルくらいの高さでガラスフェンスと柵で囲われています。

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 驚くべきは、ガラスフェンスの間にすき間があって、外へ手を出せることです。何かモノを落としたら、大変なことになりそうですが、大丈夫なのでしょうか。

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 555メートルの展望台は、人の数が限られているので、混雑のうっとうしさとは、ほぼ無縁です。

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 南側の景色。バージ カリファを囲むようにつくられた人工池の青色が映えます。ここに、世界一の噴水ドバイ ファウンテンが設けられています。

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 ガラスが反射して見えづらいですが、写真の手前、池の中にドバイ ファウンテンの円形と曲線の噴射口を確認できます。

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  南側の景色。ドバイ クリークの両岸に高層ビルが並びます。

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 南東側の景色。まだまだ土地が余っています。写真の手前、4つの波打った屋根を持つ建物はドバイ モールです。

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 グッズ売り場。スワロフスキー製の模型を売っています。手前の大きいものは1,049AED(約32,500円)。 店そのものは452メートルの展望台にある店と比べて、格段に小さいです。

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 555メートルの展望台にいられる時間は、30分と決められています。それより早く降りる分には構いません。われわれはちょうど30分で、スタッフに促されることなくエレベーターに乗って452メートルの展望台に向かいました。そのまま555メートルの展望台にいたら、おそらく下に降りるよう言われたのだと思いますが、30分のルールをどれくらい厳密に守っているかは分かりません。

 

100メートルの高度差  景観の違いは?

 では125階へ行きます。

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 452メートルの展望台に降りてきました。DIFC方向の眺望です。555メートルの展望台とどれくらい印象が違うか比べてみましょう。上の写真が555メートル、下が452メートルです。やはり100メートル高い分だけ、555メートルの展望台の方が角度のある写真になっています。ただ、遠景だと、違いが出にくいようにも思います。

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  遠景ではなく近景を見た方が、より100メートルの高さの違いが分かりやすいと思います。次は、バージ カリファを囲む人工池が写った写真です。上は555メートルの展望台、下は452メートルの展望台から撮影したものです。池の脇に建つ白い高層ビルは、ジ アドレス ダウンタウン ドバイ(The Address Downtown Dubai)で、高さが302メートル(あべのハルカスと同じくらい)ありますが、このビルの見え方が、555メートルと452メートルでは、かなり違います。

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 ドバイ モールの見え方も比べてみましょう。上が555メートルで、下が452メートル。この写真が最も高さの違いが分かりやすいかもしれません。

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 展望デッキは452メートルの展望台にもあります。125階から1フロア降りた124階から外に出ることができます。構造そのものは555メートルの展望台とほぼ同じです。当然ながら、人の数はこちらの方が圧倒的に多いです。

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 555メートルの展望台になくて、452メートルの展望台にあるものの一つが、眼下の風景を見るためのこの装置でしょう。

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 画面の両サイドにある取っ手を持って上下左右に動かすことで、望遠レンズに映る現在の風景を画面上に表示できます。これだけなら普通なのですが、この装置がすごいのは、ボタンを押すことで、開発が進む前の同じ場所の風景に切り替えることができるのです。バージ カリファの周囲は現在でこそ高層ビルばかりですが、過去は上の写真にあるように、砂の大地に数棟の小さなビルが建つだけで、ほかには何もなかったのです。その急激な発展から「中東の奇跡」と呼ばれるわけが、よく分かります。

 

 グッズ売り場を見てみましょう。555メートルの展望台にあった店と違って、こちらはとても充実しています。マグネット、キーホルダー、置き物、マグカップ、Tシャツなど、土産になりそうな基本的なものは一通りあります。

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 「At THE TOP」とラベルにデザインされたオリジナルのミネラル ウォーターも売っています。

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 バージ カリファはドバイの顔ですので、関連する土産物は、いろいろなところで売っています。ただ、どうせ買うなら、本家本元のここがいいのではと思います。

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 個人的には、このマグネットのデザインが好きで、買いました。バージ カリファのほか、バージ アル アラブなどの高層建築が描かれており、白と黒の2種類あります。シンプルですっきりしており、他のどのマグネットより洗練されているように感じました。

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VR Experience やってみた

 452メートルの展望台には、VR Experienceなる代物があります。その名の通り、バーチャル リアリティーを体験する装置です。バージ カリファの展望台チケットを予約する際、このVR Experienceのチケットも同時に予約できます。40AED(約1,200円)です。ものは試しでやってみました。

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 写真のように、モニター画面付きのヘッドセットを頭に装着し、両手にスティック状の装置を持ちます。この状態でスタートです。内容は、バージ カリファが舞台になった映画ミッション インポッシブル ゴースト プロトコルを焼き直したような感じです。隠密にバージ カリファに潜入し、与えられるミッションを次々とこなしていきます。ミッションは、主にスティックを動かすことで解決できるようになっています。ただし、音声は英語で、映画と同じくらいのネイティブスピードで指令が飛んでくるので、それなりに聞き取る力がないと、何をしていいか分からないと思います。もっとも、困ったら、後ろで待機しているスタッフが助けてくれますので、きちんとゴールはできるはずです。最後、バージ カリファの上層階から地面へ向けて飛び降りる場面があるのですが、そこは本当に足がすくむ思いで、VRのすごみを味わいました。でも、正直言って、40AEDを払ってやるほどのものではないかなと、個人的には感じました。

 

555メートルの展望台に行く価値は?

 展望台から降りてきました。下の写真は、ドバイモールのフードホール近くにあるエントランスを抜けて、地上から北西方面にカメラを向けて、バージ カリファを撮影したものです。頂点がかすんで見えます。

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 同じく地上から、北方面を向いて撮影。

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 さて、世界一の高さを誇るバージ カリファですが、555メートルの展望台と452メートルの展望台、どちらを選べばいいでしょうか。

 

 555メートルの展望台チケットがあれば、452メートルの展望台にも行くことができます。555メートルの展望台は、サービスも手厚いです。普通に考えれば、555メートルの方がいいに決まっています。

 

 しかし、問題はチケットの価格です。先に触れた通り、555メートルの展望台は約16,300円で、452メートルはサンセットを除いた時間帯で約4,200円。4倍もの価格差が設けられています。このあり得ないほどの差を、受け入れられるかどうかに全てがかかっています。

 

 われわれは、いくらなんでも高いと思いながら、555メートルの展望台を選びました。理由は、世界一のビルを語るには、世界一の展望台まで行かないと話にならないと感じたからです。また、452メートルの展望台は、東京スカイツリーの第2展望台(450メートル)とほぼ同じ高さで、体感したことがある高さにとどまっていてはもったいないと考えたのも大きかったです。

 

高さ世界一の行方は? 

 2010年の開業以来、世界一の高層建築としての座を守ってきたバージ カリファですが、その座を追われる日は遠くありません。サウジアラビアの西部ジッダに建設中のジッダ タワー(Jeddah Tower)は、正確な高さは決まっていないようですが、最低でも3,280フィート、つまり1,000メートルを超えるようです。世界一高い展望台も設けられるようです。ホテルに関してはフォーシーズンズが入居するとのことで、完成、開業は2019年になるようです。

 

 そして、ジッダ タワーの世界一も長くは続かないと見込まれています。世界一が好きなドバイが威信をかけて奪還するからです。ジッダ タワーを超えるとみられるのは、ドバイ クリーク タワー(Dubai Creek Tower)。企画開発するのは、バージ カリファと同じ政府系のエマール プロパティーズです。その高さは発表されていませんが、現在の構想では1,300メートルに達するとみられています。その名の通り、ドバイクリークのそば、ラス アルホール野生生物保護区の近くが建設場所です。完成は2020年、開業は2021年と言われています。

 

 こうした情勢なので、バージ カリファの展望台の価値は相対的に下がっていくとみられます。数年後には、チケット価格も安くなっているかもしれません。ただし、ジッダ タワーが世界一の座に就いたとしても、サウジが現状、観光ビザを原則として発給していない以上、世界中の人を引きつける名所にはなかなかならないかもしれません。ビジネスなどの目的がなければ、入国は難しいと思われます。

 

 さて、バージ カリファの観光はここまで。次はドバイ モール内にあるドバイ水族館に行ってみることにします。

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