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ドバイ通貨 ディルハム 現金いくら必要? 両替が得なのは現地?日本? ドバイ旅行記 番外編2

 ドバイ旅行で現金はいくらくらい必要なのでしょう? また、どこで両替したら得なのでしょうか?「日本よりドバイで替えた方がレートがいい」と言われることが多いですが、本当にそうなのでしょうか? われわれの旅行での実体験を通じて、順を追って考えてみたいと思います。※ 2018年10月時点の話です。

  

タクシーに乗る距離と頻度を考えて

 まずは、どれくらい現金を持っていればいいかを考えてみます。

 

 一番に考えるべきは、タクシーに乗る頻度と距離です。これによって、大きく左右されます。ドバイでは買い物や食事に関して、多くのところでクレジットカードを使用できます(JCBは不可のところもあるようですが、VISAであればまず間違いはないでしょう)。しかし、タクシーは原則として現金で支払うので、どうしても両替が必要になってきます。

 

 目安となるタクシー料金の計算方法は、下記リンクの「ドバイ旅行記 番外編3」にまとめてみました。詳しくはそちらを読んでいただければ、おおまかな運賃は事前に把握できると思います。

  

 タクシーのほかにも、ホテルのベッドメイキングのチップで現金が必要になります。こちらは5~10ディルハムAED)を払うのが相場のようです。

 

 大ざっぱに言って、タクシーとベッドメイキングのチップを合わせた額が、必要になってくる現金です。タクシーに乗らず、ドバイメトロや路線バスだけで旅行を終えられる人は、それほど多くの現金は必要ないでしょう。

 

 われわれは6泊の旅行で、タクシーにそれなりに長い距離で4度乗らなければならなかったため、最初に15,000円、追加で2,000円、計17,000円をディルハムに替えました。結果として、タクシー運賃、ベッドメイキングのチップ、デザート サファリのツアーで世話になったドライバーへのチップで、ほぼ全額使い切りました。詳しくは、旅行記の本編を読んでいただけたらと思います。

 

ドバイ国際空港は1AED=30円台後半

  次に、両替する場所はどこが得なのか、考えてみたいと思います。

 

  まずは、ディルハムの話をする前に、USドルのレートを確認しておきます。ディルハムの値は、USドルと連動して変動します。円がドルに対して高くなれば、同時にディルハムに対しても高くなり、より少ない円で多くのディルハムを受け取ることができます。逆もしかりです。われわれの旅行時、為替相場は1ドル=113円台、1AED=30円台半ばでした。以下の説明で多くの数字が出てきますが、それは1ドル=113円台の時の相場として読んでください。

 

 われわれは、ドバイ国内において2度両替しました。日本で替えなかった理由は、旅行誌などで現地の方がレートがいいと紹介されていたためです。 

 

 1度目の両替は、ドバイ国際空港の到着ロビーにある両替専門店Travelexで行いました。下の写真は、その際に受け取った領収書です。

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 この両替店は、1円を0.0265AEDで買っています(領収書で「We BUY Currency @ 0.0265」と書かれている部分)。われわれが渡した15,000円は、397.50AEDになります。そこから手数料(Total Commission)15.00AED、手数料に対して5%発生する付加価値税(Total VAT)0.75AEDを差し引かれ、正味の受け取り額は381.75AED、端数切り上げで実際に手にしたのは382AEDでした。手数料、付加価値税まで含めて計算すると、1AEDは39.27円になります。

 

 2度目の両替は、旅の終盤に行いました。帰路で空港に向かうためのタクシー料金が少し不足しそうだったため、2,000円を追加しました。場所は、スーク マディナ ジュメイラの両替店です。以下の写真はその際の領収書です。

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 こちらの両替所は、1円を0.0261AEDで買っています。空港の両替店と同様にサービス手数料と付加価値税を差し引かれ、実際に受け取ったのは49AEDでした。計算すると、1AEDは40.82円になります。空港の両替店よりレートが悪かったということです。

 

日本は1AED=30円台中盤?

 では、日本国内で替えた場合のレートはいくらぐらいだったのでしょう。帰国後すぐに、JR新宿駅池袋駅などの構内にあるビューカード 外貨両替センターを訪ねて、確認してみました。

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 ディルハムの欄に35.83という数字が見えるかと思います。1AED=35.83円です。なんと、ドバイ国際空港やスーク ジュメイラより、こちらの方がレートがいいのです。

 

 もし15,000円をビューカードセンターで両替していたら、418AEDを手にできた計算になります。先に触れた通り、われわれがドバイ国際空港で両替して受け取ったのは382AED。つまり、差し引き36AEDも損していたことになります。それなりに大きな差です。

 

最強はドバイの銀行?

 では、日本で両替していった方がいいのでしょうか? それが一概にそうも言えません。というのも、ドバイの銀行が出しているレートがとてもいいからです。

 

 旅から帰国してすぐの時期、ドバイ最大手の銀行であるエミレーツNBD(Emirates NBD)のレートをホームページで見てみると、1円=0.031890AEDでした。1AED=31.36円という計算になります。これまでで断トツにいい数字です。

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 15,000円の両替だと、478.35AEDになります。ここに手数料や税が加わっても、440~450AEDは受け取ることができると思われます。ドバイ国際空港との差額は、60~70AED。随分と大きな違いがあります。

 

  また、街中にある両替店もレートがいいと評判です。現地の銀行と比べてどちらが得なのか、われわれは訪れていないので分かりませんが、空港やモール内の両替店を上回る店があるのは確かなようです。

 

ドバイ空港より日本国内の方が得

 では、まとめてみます。1AEDあたりの値段で、レートがいい方から順に並べてみましょう。あくまで2018年10月時点、われわれの体験の範囲での話です。

 

・ドバイ国内の銀行(エミレーツ NBD、※手数料等抜きの数字で31.36円)
・日本の両替店(ビューカード外貨両替センター、35.83円)
ドバイ国際空港(Travelex、39.27円)
・ドバイのショッピングモール(スーク マディナ ジュメイラ、40.82円) 

 

 誤差とも呼べないような大きな違いがありますが、しかしながら、これはあくまで数字上の話です。ドバイの銀行のレートがいいからといって、全ての人にお勧めなのかというと、必ずしもそうではないと思います。

 

 宿泊するホテルの近くにそうした銀行があれば、もちろん利用すればいいですし、街を歩いている途中でレートのいい両替店を見つけたら、そこに入るべきでしょう。しかし、いずれの場合も当てはまらない人も多くいると思います。

 

 もともとそれほど多くの現金は必要ないのに、あえて交通費を使ってまでいいレートの店に向かうのは本末転倒です。加えて、無駄足を食って貴重な時間を失うことになります。飲食や土産物の大半はクレジットカードで決済できるわけですから、優先すべきは旅の効率性です。自分たちの旅の計画において、どこで、どのタイミングで両替するのが一番適しているか、じっくり考えてから決めたらいいと思います。

 

現地で両替したら受け取り額の確認を! 

 もし現地で両替される場合は、きちんと記載額を受け取ったかどうか、確認してみることをお勧めします。われわれは、ドバイ国際空港での両替時、なんと45AED少なく渡されていました。本来あるはずの50AED紙幣が1枚少なく、代わりに5AED紙幣が1枚多かったのです。目の前で数えて渡されましたが、全く気づきませんでした。

 

 われわれはUAEを旅するのは初めてで、当然ながらディルハム紙幣を目にするのも初めて。どんな額面の紙幣があるのかは把握していましたが、デザインまでは頭に入っていないので、見分けはつきません。

 

 加えて言うと、ディルハムの額面が大きく記載されているのは紙幣の片面だけで、なおかつ5AED紙幣と50AED紙幣は赤茶っぽい色が似ています。5AEDと50AEDの取り違えを、その場ですぐに発見することは現実的に不可能でした。

 

 両替店のカウンターで紙幣を受け取った後、場を離れて確認してみたら、領収書の記載額に足らないことが分かりました。すぐに抗議に戻って「ここに書かれている額を受け取っていない」と伝えました。すると、担当者はこちらがズルしているのではないかと疑うことはなく、かといって悪びれるわけでもなく、5AED紙幣と50AED紙幣をすぐに交換しました。

 

 あの態度を見ると、意図的に少なく渡されたのではないかとどうしても思ってしまいます。単純ミスの可能性もなくはないので決めつけた言い方はできませんが、とにかくそういう目に遭ったのは事実です。Travelexのような名の通った両替店でも、こういうことが起こるのです。

 

 先に述べた通り、レートは日本の両替所の方がいい場合もありますし、日本であればこうしたことはまず起きないでしょう。心配な方は、日本で替えて行った方がいいかもしれません。

 

 以上、ドバイでの現金についてでした。

 

 旅行記本編では、バージ カリファの555メートル展望台、バージ アル アラブのアフタヌーンティー、ウォーターパークのワイルド ワディ、砂漠を4WD車で疾走するデザート サファリ、ドバイ モール、モール オブ ジ エミレーツ、スーク マディナ ジュメイラ、オールド スーク、ゴールド スークなどについて、分かる限り詳しく書いてみました。宿泊したマディナ ジュメイラ アル カスルについても、ガイドブックなどに出ていない内容に触れることを意識して書いています。旅行記1~15で長文ですが、役立つ情報もあると思いますので、読んでみてください。

↓ 下記リンクは旅行記本編1です。